【荒木町】つばなれ特選会 ~講談~
- 2025.04.08
皆様、日々お疲れ様です、渡辺です。
今回は番町、麹町から少し離れて、荒木町にある「美舟 -みふね-」にて毎月行われている会、「つばなれ特選会」へ訪問しました!
つばなれ特選会は、毎月第一土曜日に開催されており、主に落語会をおこなっているのですが、今回の会は「講談」でした。
「つばなれ」に込められた意味が非常にお洒落でしたので、共有させていただきます。
一つ、二つ、三つ…と数えていき、 つ が離れるのは十(じゅう)、
つまり十人以上の客数を集めようというのが「一つ目」。
二つ目は、そうです。「二つ目」 落語、講談における階級です。
「前座」「二つ目」「真打」この つ が離れると真打へと昇格となるので、つばなれだそうです。
私は、これまで落語も講談も見たことがなく、今回初めて講談を拝見しました。
「田辺いちか」さん(左側)、「神田紅純」さん(右側)
講談師のお二方に、全部で四演目(各2演目)をお聞かせいただきました。
声量、声の抑揚で世界観を作り上げ、キャラクターを演じきるその話術に感心しました。
まるでその場に数人の人物が実際にいるかのような、そんな錯覚を起こすほどの演技力でした。
私が最も胸を打たれた演目である、田辺いちかさんの「笹谷清花」をご紹介します。
簡単にストーリーの説明をすると、主人公は片目に障害をかかえ生まれた清花。
愛する母が病気に倒れ、寿命幾ばくかという状態に…当時高級品であった高麗人参を母に食べさせ、病状を回復させたい。
そのために吉原へ出稼ぎ、お金を貯め、母を救おうと決意をするお話です。
清花の人間的な魅力、覚悟を決めた女性の芯の通った心の屈強さ。
清花という人物の魅力が全面的に、これでもかというほど表現され、この演目を聞いた後には目に涙がたまるほど、心を動かされました。
関心がある方はこちらの「演芸のまわりうろちょろ」というサイトにより深く、詳しく演目の内容が掲載されておりますのでご覧ください。
全演目を聞き終わった後は、演者の方もご参加いただき皆でお食事をいただきました。
お二方から、講談に関する様々なお話などをお聞かせいただきました。
やはり、落語に関心を持った後に、講談への関心が高まる方が多いようで、初めに講談を聞くというのは、かなり珍しいようで驚かれておりました。
私は、講談を見た後に落語への関心も高まりました。次回は落語の会に参加しようかと思っております。
非常に有意義で、価値のある時間でございました。
渡辺